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O&M契約とは?太陽光発電における運転管理・保守点検の重要性

「O&M(オペレーション&メンテナンス)」についてご存知でしょうか。

太陽光発電に関する法律である「改正FIT法」の施行で、太陽光発電のメンテナンスが義務化されたことにより、「O&M」という言葉を見かける機会も増えてきています。

この記事では、「O&Mという言葉を聞いたことはあるが、意味をしっかり理解していない」という方のために、

  • O&MおよびO&M契約の概要
  • 太陽光発電においてO&Mが重要な理由
  • 太陽光発電におけるO&Mの業務内容
  • 企業が太陽光発電のO&M契約を結ぶメリット
  • 太陽光発電のO&M契約を結ぶ際の注意点

などを分かりやすく解説していきます。

O&Mとは?


O&Mとは、「オペレーション&メンテナンス」の略称で、主に太陽光発電システムの運転管理や、保守点検管理のこと指します。また、O&Mをサービスとして取り扱っている事業者のことを、「O&M事業者」と呼びます。

O&M契約とは?

O&M契約とは、O&Mをサービスとして取り扱っているO&M事業者と契約を交わし、運転管理業務および保守点検管理業務を外部委託することを指します。

太陽光発電でO&M契約が重要な理由

なぜ太陽光発電において「O&M契約」が注目されているのでしょうか? その理由を解説していきます。

改正FIT法により保守点検(メンテナンス)が義務化

2017年4月に改正FIT法が施行され、すべての容量の太陽光発電システムを対象に、「安定的かつ効率的に再生可能エネルギー発電事業を行うために発電設備を適切に保守点検及び維持管理すること」という遵守事項が新たに追加されました。

また、出力50kW以上の太陽光発電システム(電気事業法上の「事業用(自家用)電気工作物」)に関しては、以前から電気事業法という法律によって、太陽光発電の保守点検(メンテナンス)が義務化されています。

なお、工場屋根等に設置する自家消費太陽光発電は、キュービクルが設置されていれば50KW以上の太陽光発電システムに該当します。

これらの保守点検義務(メンテナンス義務)を疎かにした場合、太陽光発電所の情報が「技術基準適合命令」によって経済産業省関連のサイトに公開されたり、太陽光発電システムの稼働停止命令を受けたりする場合があります。

自家消費型太陽光発電のメンテナンス義務を果たすためにも、O&M契約はより確実な方法であると言えるでしょう。

異常のあるパネルを早期に発見・対応できる

継続的な発電量の監視や、定期的な点検によって、ソーラーパネルやその他設備の異常に早期に気づくことができます。

異常のあるパネルを早期に発見し、新品交換や修理などの対応を行うことで、結果的に、長期間にわたって高い発電量を維持できる可能性が高くなります。

太陽光発電におけるO&Mの業務内容

ここでは、太陽光発電システムにおけるO&Mの具体的なサービス内容についてご紹介していきます。

なお、O&Mはオペレーション(運転管理業務)とメンテナンス(保守点検管理業務)という2つの業務に分かれています。各業務の大まかな内容は以下となります。

オペレーション(運転管理業務)の主なサービス内容

オペレーション(運転管理)の部分では、安定的な運用を実現するために、太陽光発電システムの状況や発電量をふまえた運転管理計画の作成、発電状態の監視、ストリング監視、警報監視、発電量が低下したときの原因調査や自然災害・事故発生時の対応などが主なサービス内容となります。

【運転管理業務】①発電量監視

発電量監視では、太陽光発電システムが正常に発電を行えているかをチェックします。発電量の監視方法はO&M業者によって異なりますが、わかりやすいようにレポート形式で提出してくれる業者もあります。

【運転管理業務】②障害時の復旧対応

警報発生時や発電量の低下時に、駆けつけて復旧・修理を行ったり、原因の調査や対策を行ったりします。また、自然災害に対する事故対応なども行います。

メンテナンス(保守点検管理)の主なサービス内容

メンテナンス(保守点検管理)の部分では、太陽光発電システムの整備や維持が行われます。

具体的な内容としては、設備・サイト(用地・敷地)の定期的な点検や保守、ソーラーパネルの性能確認、除草作業、定期的な部品交換、周辺樹木の管理などが主なサービス内容となります。

【保守点検管理業務】①サイト(用地・敷地)管理

サイト管理には、太陽光発電を設置している用地や敷地の保守点検管理が該当します。工場の屋上などに設置する自家消費型太陽光発電のサイト管理では、以下のような内容が実施されます。

  • 周囲の樹木などにより太陽光パネルに影ができていないかのチェックと対応
  • 大雨などの災害に対する備えや対処
  • 自然災害に対する損害保険の加入

【保守点検管理業務】②定期点検

保守点検管理業務では、「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」などに基づいた定期点検も実施されます。

定期点検の内容は、主に以下の通りです。

  • 太陽光パネル表面の汚れや破損などのチェック・対処
  • コネクタやケーブルの破損・変形・汚損・腐食などのチェック・対処
  • パワーコンディショナーの破損・異常音・異臭などのチェック・対処

※上記は点検内容の一例です。

企業が太陽光発電のO&M契約を結ぶメリット


ここでは、O&M契約を結ぶメリットについて解説していきます。

改正FIT法によるメンテナンス義務化の対策

先程も解説した通りですが、改正FIT法や電気事業法によって、50kW以上の自家消費型太陽光発電にはメンテナンス義務が生じます。

メンテナンスを外部委託せず自社内で行おうと思った場合、前の項目でお伝えしたように発電量の監視や障害時の復旧作業、自然災害への備えや定期点検など、行わなくてはいけない作業が非常に多いです。さらに、パネル表面の傷のチェックや発電量の監視といった内容は、専門的な知識やシステムが求められます。

また、自社内でメンテナンスを行う場合、問題が起こっても気が付かないおそれもあります。たとえ故意ではなくても、太陽光発電設備の発電量が定められた水準以下になった場合、メンテナンスを怠ったと判断され、最悪の場合は運転停止処分もありえます。

こういった点を総合的に考えると、自社施設に自家消費型太陽光発電を設置する場合は、O&M契約を結んで確実に保守点検を行うことをおすすめします。

発電効率を最大限に高める

O&M契約を結ぶことで、発電量の監視や発電量が低下した際の対応も迅速に行ってもらえます。安定的な発電を実現するためにも、O&M契約によってできるだけ高い発電効率を維持することが大切です。

万が一の事故やトラブルによる損失の防止

O&M契約を結ぶことで、専門的な知識をもったO&M業者が定期的なソーラーパネルや設備の点検保守を行い、報告書として提出してくれます。また、自然災害への対策や保険加入なども行ってくれるので、万が一事故やトラブルが起きたとしても、損失を最小限に抑えることが可能です。

太陽光発電のO&M契約を結ぶ際の注意点

ここからは、O&M契約を結ぶ際の注意点をご紹介します。

O&M契約は定期的な点検内容の見直しが理想

O&M業者とはじめて契約するときは、できるだけ短めの契約にしておきましょう。サービスの内容や質が分からないうちから長期間の契約にしてしまうのは危険です。一定期間試してみて、点検内容やサービス内容が満足いくものであれば、より長期のO&M契約を行うのが良いでしょう。

安すぎるO&M事業者には注意

他のO&M事業者と比べて明らかに安い業者には注意が必要です。「コスト削減のためにできるだけ安いO&M業者と契約したい」と思っている場合でも、適切な運営管理・保守点検管理を行ってくれなくては意味がありません。評判や口コミなども確認しつつ、契約を結ぶO&M業者は慎重に選ぶ必要があるでしょう。

O&M契約まとめ

この記事では、オペレーション&メンテナンスを意味するO&Mの意味や必要性、O&Mの業務内容、O&M契約を結ぶメリットをご紹介してきました。

改正FIT法や電気事業法により、メンテナンス義務のある50kW以上の自家消費型太陽光発電に対して、適切に運用管理・保守点検管理を実施していくためにも、O&M契約への注目度が高まっています。

工場などに自家消費型太陽光発電を設置済み(または設置予定)で、自社内でメンテナンス義務を果たすことが難しいと感じる場合は、運用管理・保守点検管理を外部委託できるO&M契約も選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。

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