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「食品館アプロ」に第三者所有で「太陽光+蓄電池」、関電が提供

2020/03/31 23:21
工藤宗介=技術ライター
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「太陽光発電オンサイトサービス」のスキーム
「太陽光発電オンサイトサービス」のスキーム
(出所:エコスタイル)
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 エコスタイル(大阪市)は3月16日、関西電力の第三者所有型太陽光サービス「太陽光発電オンサイトサービス」について、カノー(大阪市)のスーパーマーケット「食品館アプロ 生野小路店」における自家消費型太陽光発電と蓄電池のEPC(設計・調達・施工)サービスを請け負ったと発表した。

 太陽光発電オンサイトサービスは、電力需要家が自社敷地や屋根などのスペースを提供し、サービス事業者が太陽光発電設備を設置・運用・保守するもの。今回の「食品館アプロ 生野小路店」では、出力160.80kWの太陽光パネル(メーカー非公表)と、容量62kWhの蓄電池(エネマン製)を導入する。発電した電力は同店舗内で自家消費する。

 またエコスタイルは、関西電力が同店舗に設置した太陽光発電と蓄電池を活用したエネルギーマネジメントの実証実験に協働する。太陽光発電の余剰電力を蓄電池に充電し、夜間など他の時間帯に使用することで、電気料金の削減やBCP(事業継続計画)用途として非常時の活用が期待できる。

 関西電力のVPP(仮想発電所)システム「K-VIPs」を活用して蓄電池制御技術を確認し、蓄電池を将来のVPPリソースとして活用するための知見の獲得を目指す。K-VIPsは、顧客の電力使用量(1分値)の取得・表示、デマンドレスポンス(DR=需要応答)の基準となるベースラインの計算・表示、契約条件・DR実施結果など調整力の提供による報酬額の算定に必要な情報の統合管理などの機能を備える。

 獲得した知見をもとにエネルギー管理サービスを開発するとともに、K-VIPsを機能拡充してプラットフォームとしての価値を向上させる。太陽光発電や蓄電池などを活用した包括的なエネルギー管理サービスの提供、および成長が見込まれるエネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスを目指す。

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