【家庭用】東電32年ぶり値上げ申請 4人家族、年1万円超 夜間に家事、割引・節電

 家庭向け電気料金の値上げで、東電が例として示す「標準家庭」の月480円(6.9%)の値上げは、1世帯当たりの契約電力と使用量の「平均値」を標準家庭としてモデル化したものだ。
ただ、核家族化や少子高齢化で1世帯当たりの家族数が減り、平均値自体は10年ほど横ばい傾向にあるものの、実際は電化や大型家電の普及で、1世帯当たりの電力需要は増え続けている。一般に契約電力が上がる4人家族の場合などでは、値上げによる負担はもっと大きくなる。

 「標準家庭」のイメージは、夫婦2人の共働き世帯だ。契約電力は水道に例えれば蛇口の大きさで、出てくる電気が最大30アンペアだと、エアコン(約10アンペア)やドライヤー(約10アンペア)、テレビ、照明(計10アンペア)が同時に使える。それを超えるとブレーカーが落ち、電気が止まってしまう。

 使用量は、1カ月に使った水の総量と同じ。月290キロワット時の「標準家庭」では、1日当たり約10キロワット時。30アンペア=3キロワットなので、家電をフルに使えば約3時間分。朝夕の食事や日中の留守時の冷蔵庫使用などでいっぱいだ。

 これが、夫婦と子供2人の4人家族のイメージだと契約電力は50アンペアクラスになり、使用量は月420キロワット時。洗濯機(約10アンペア)も同時に使えるなど日中の家事で使用量が増えるが、逆に値上げによる負担も大きくなる。電気料金は月1090円値上がりし1万1813円になる計算。値上げ率も10.2%に高まる。

 さらに、家庭向け電気料金は、使用量が増えるほど単価が上がる3段階構造になっている。「標準家庭」は第2段階だが、第2段階までに収まるのは利用者全体の55%。「標準家庭」よりも使用電力が11キロワット時多く、301キロワットを超えれば、超えた分には最も高い第3段階の単価が適用される。

 電化や家電の大型化が進み、第3段階まで電気を使う利用者は45%とほぼ半分で、こちらも「平均的な家庭」といえる。標準家庭の値上げ率6.9%に対し、平均値上げ率が10.28%に達するのは、たくさんの電気を使う「平均的な家庭」が多いためだ

 電力使用が少なく家庭向け電気料金が適用されている町の書店(120アンペア、960キロワット時)のケースでも、月2万5993円の電気代が3730円も上がる。値上げ率は14.4%で負担は大きい。

 一方、東電は夜間の電気料金が安くなる新料金プランを6月から導入(7〜9月は日中が割高)するが、共働きなどで日中の外出が多い世帯ではメリットがある。タイマー機能で、洗濯機や食器洗い乾燥機を夜動かすことによる「節電」効果も期待できる。

 ただ、企業向け料金は個別契約で、期間が満了するまで値上げが拒否できるのに、家庭向けは「一斉一律」。東電は値上げに反対するなどして料金未払いの期間が検針日から52日を過ぎれば、電気供給を止めることができ、一斉値上げになる。(産経新聞 5月12日(土)7時55分配信)

【家庭用】東電、月480円値上げへ=家庭向け料金、32年ぶり―燃料費増加で政府に申請

東京電力は11日、一般家庭向け電気料金を平均10.28%引き上げる申請書を経済産業省に提出した。申請通りに認められれば、標準家庭の電気料金は月額480円引き上げられる。国の認可が必要な電気事業法に基づく値上げは1980年以来32年ぶり。東電は7月1日からの実施で、2012年度に1900億円、13年度に2600億円の収支改善を目指す。
 西沢俊夫社長は高原一郎経産省資源エネルギー庁長官に対し「現在の料金水準のままでは、燃料費の上昇分を賄うのは極めて困難」などと理由を説明した。また、その後の記者会見で「経営合理化を徹底し、最低限の料金値上げをお願いする」と述べ、負担軽減に向けた料金メニューの提示などにより、利用者の理解を得たいとの考えを示した。
 値上げ幅は使用量が少ないほど抑制した。また、電力需給が逼迫(ひっぱく)する午後1〜4時の料金を大きく引き上げる一方、使用量の少ない夜間料金の引き上げ幅は抑えた新メニューも用意。顧客が利用状況に応じ、最適な料金プランを選択できるようにする。
 枝野幸男経産相は11日午前の閣議後会見で、電力料金の値上げを審査する専門委員会を総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)に設置すると発表。「厳しい視点、国民目線で、専門的な知見を持って査定を行う」と強調した。値上げ認可は7月以降にずれ込む可能性もある。(時事通信 5月11日(金)13時34分配信)

【家庭用・産業用】「光害」理由に住宅用太陽光パネルの撤去命じる判決

 横浜地方裁判所は2012年4月18日付の判決で、横浜市内の戸建て住宅の建て主と住宅会社に対し、住宅の屋根から太陽光発電パネルの一部を撤去し、原告である隣家の住民2人に計22万円を損害賠償として支払うよう命じた。建て主のAさんの依頼で住宅会社のタマホーム(東京都港区)が屋根に載せた太陽光発電パネルの反射光は、原告にとっては受忍限度を超えるまぶしさがあると認定した。

タマホームは2008年4月、原告宅の南側にAさん宅を新築した。その際、屋根の南側に7枚、北側に12枚の太陽光発電パネルを設置した。原告宅とAさん宅は共に2階建てだが、Aさん宅はより低い土地に建っているため、屋根の高さが原告宅の2階に近い。

 

 原告は、Aさん宅の屋根の北側にあるパネルに反射する光で自宅の南側に目を向けられず、2階のバルコニーに出る際にはサングラスを着用せざるを得なくなったとして、2010年にAさんとタマホームを相手取って訴訟を提起。北側のパネルの撤去と計220万円の損害賠償を請求した。被告側は原告の被害が具体的でないと反論し、建物の北側への太陽光パネル設置に法令上の規制はないことなどを理由に、争う姿勢を示した。

 

■住宅会社と建て主の共同不法行為を認定

 

 横浜地裁は判決で、パネルからの反射光が原告の日常生活の平穏を損なっており、Aさんが北側の屋根に12枚のパネルを設置したことは原告の建物所有権を侵害していると認定した。建物所有権に基づく妨害排除請求権を根拠として、Aさんが12枚のパネルの撤去義務を負うと判断。Aさんとタマホームは共同不法行為に基づく損害賠償債務の責任を負うと結論付けた。

 

 タマホームは4月19日、日経ホームビルダーの取材に対して「判決文を受け取った後でAさんと話し合い、今後の対応を検討する」とコメントした。

 

(日経ホームビルダー 安藤剛)

 

※北面設置の発電電力量は大きく低下するためお勧めできません!

【家庭用】家庭向け値上げ、東電以外に拡大も

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の再稼働が迷走するなか、全国の電力会社で原発代替の火力発電への依存が長期化する懸念が高まっている。燃料費の増大によるコスト増は全体で年間3兆円に上る。4月から簡素な手続きで原発の長期停止によるコスト増を家庭向け電気料金に反映できる新たな制度が導入される。すでに東京電力は7月から家庭向けを10%程度値上げする方針を固めているが、関電など他の電力会社も追随を余儀なくされる可能性がある。

 「電気料金は現行を維持し、原発再稼働に全力をあげる」。関西電力の八木誠社長は、これまで値上げを極力回避する姿勢を示してきた。

 ただ、現実は厳しい。大飯原発3、4号機が再稼働したとしても、残り9基はストレステスト(耐性検査)の評価など手続きが進んでおらず、再稼働のめどはたっていない。関電の平成23年度の火力発電用燃料費は、前年度から約5千億円増加。24年度は原発ゼロならさらに4千億円増え、通常時よりも1兆円ものコスト増となる。

 他社も火の車の状況は同じで、平成24年3月期は軒並み大幅な赤字に陥る見通しだ。

 原発を保有する電力10社の発電量に占める電源ごとの構成比をみると、原発は22年度の平均27・2%から今年2月は平均2・4%まで低下。一方で、火力発電は平均48・7%から73・7%にまで跳ね上がった。

 燃料費の増大を家庭向け料金に反映させる仕組みとしては、毎月料金を見直す「燃料調整制度(燃調)」がある。ただ、これは原油などの相場変動に対応した制度で、原発の長期停止に伴う値上げには、政府の認可が必要な料金改定を申請する必要がある。

 家庭向け料金は、燃料費のほか、発電所の建設費やや人件費など電力供給にかかるすべての費用に一定の利益を上乗せした「総括原価方式」で決まる。値上げの認可には、原価の査定などに時間がかかり、燃調制度のような機動的な対応ができない。

 このため、経済産業省は電力会社の経営への影響に配慮し、原発停止などで電源構成が変化した場合は、簡易査定で値上げを認可する新たな制度を4月から導入する。

 総括原価については、過剰に見積もられ、料金が割高になっているとの批判を受け、広告費や寄付金の除外、人件費に上限を設けることなどの見直しが併せて実施される。簡易査定の場合でも、見直しに基づく総括原価を提出する必要があるが、「圧縮分よりも燃料費の増大の方が大きく、値上げになる」(業界関係者)という。

 東電以外の各社はいずれも値上げ方針を打ち出していないが、「東電の値上げが認められれば、追随する」との見方が出ている。(産経新聞 4月7日(土)9時14分配信)

【産業用】<東電値上げ>「契約期間は拒否可能」企業に周知せず

 東京電力が、4月から予定している企業向け電気料金の17%値上げについて、値上げを拒否できることを契約者に知らせていなかったことが21日までに分かった。枝野幸男経済産業相は同日の閣議後記者会見で東電の姿勢を批判し、契約者への説明を徹底するよう指示したことを明らかにした。
 
 今回の値上げは工場や事務所など契約電力50キロワット以上の約24万件が対象。家庭向けと異なり、値上げに国の認可は必要なく、東電と利用者の交渉で料金を決める

 企業向け料金の契約期間は1年で、4月が更新時期ではない企業もある。東電は1月の値上げ発表後、対象者に値上げを知らせる文書を郵送したが、文書には「(値上げに)了承できない場合は3月30日までにご連絡ください」としか記載されておらず、値上げを拒否すれば次の更新まで現行料金が適用される可能性があることは触れていなかった

 東電は、契約者から問い合わせがあり、その後の交渉でも値上げを了承してもらえない場合に料金据え置きを説明していたという。

 枝野経産相は閣議後会見で「故意かどうかにかかわらず、開いた口がふさがらない」と東電の経営体質を厳しく批判した。十分な説明を受けずに既に値上げを了承した契約者を含めて、すべての対象者に説明を徹底するよう、16日付で東電に指示したことを明らかにした。

 東電は「4月1日からの値上げについて当社の置かれた状況を説明し、理解いただけるように努めていく」と話している。【立山清也、和田憲二】(毎日新聞 3月21日(水)11時58分)

【家庭用・産業用】東電、値上げ最低10年 原発再稼働なしで試算

 東京電力と政府の原子力損害賠償支援機構が、柏崎刈羽原発(新潟県)を再稼働できない場合、電気料金の値上げを今後10年間継続する方針であることが5日、分かった。東電は4月から企業向けを17%程度家庭向けも7月から10%程度値上げする意向だ。再稼働が進めば、値上げは3年間に限定する方針が判明しているが、現状では再稼働のめどは立っていない。このため、液化天然ガス(LNG)など火力発電用の燃料費負担が膨らみ、値上げを継続せざるを得ないと判断している。

 両者がまとめた東電の今後10年間の収支計画によると、柏崎刈羽原発の再稼働がこのまま認められなければ、平成24年度の燃料費は2兆7千億円台半ばにまで膨らみ、一段と収益を圧迫する。東電は増加する燃料費を吸収しようと、4月から企業向け電気料金の値上げ方針を発表し、家庭向けについても7月から値上げする計画だ。

 収支計画によれば、柏崎刈羽原発の再稼働が25年度から順次進むことで、燃料費負担は軽減する。値上げへの反発にも配慮して値上げは3年間に限定し、収支改善が計画通りであれば、7年目の30年度には現行水準より5%程度値下げする方針。

 しかし、再稼働が認められない場合は、値上げを継続せざるを得ないとみている。再稼働が進むケースでは、各年度の燃料費は2兆円を下回る見通しであるのに対し、再稼働が進まないと今後も高止まりし、収益を圧迫する。

 柏崎刈羽原発は現在、唯一稼働している6号機が今月26日に定期検査に入り、全機が運転を停止する。原発の再稼働には地元の了解が前提だが、新潟県の泉田裕彦知事は再稼働に慎重姿勢を崩していない。産経新聞 3月6日(火)8時31分配信)

【家庭用】太陽光発電の余剰電力買取制度における平成24年4〜6月の買取価格の決定について

 平成21年11月に開始された太陽光発電の余剰電力買取制度について、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始される本年7月1日までの3か月間(4〜6月までの申込)の買取価格を決定しましたので、お知らせいたします。

 具体的には、3か月間という適用期間の短い買取価格であり、新制度との無用の混乱を避けるため、本年度の買取価格を延長適用するものです。

 なお、今回、決定した買取価格は、現行制度上の価格であり、施行準備中の再生可能エネルギーの固定価格買取制度上の買取価格とは直接の関係はありません。(経済産業省 平成24年3月1日)

※家庭用は、平成24年7月1日開始予定の再生可能エネルギーの固定価格買取制度においても余剰電力の買取制度であり、現在の買取単価42円/kWhより下がることが予定されています。

【家庭用】4月分の電気・ガス料金、全社が値上げ

 電力10社と都市ガス大手4社は27日、原油などの価格変動を反映する燃料費調整制度に基づき、4月分の電気・ガス料金を値上げすると発表した。  昨年11月から今年1月までの3か月間の原油、液化天然ガス(LNG)などの平均輸入価格が、昨年12月までの3か月平均より上昇した。  標準的な世帯の値上げ幅は電力10社が17〜41円で、ガス4社が8〜11円。  電力会社は燃料費調整の値上げ分とは別に、4月から電気料金に含まれる太陽光発電を促進するために費用として3〜24円値上がりする。読売新聞 平成24年2月27日(月)18時14分

【家庭用・産業用】東電、料金算定の「新基準」受けて値上げ幅再検討も 西沢社長が示唆

 東京電力の西沢俊夫社長は31日、4月から実施する企業向け電気料金の値上げについて、「(現在政府が検討している料金算定基準の変更を)きちんと反映させてゆく」と述べ、新基準の下で値上げ幅の圧縮を検討する考えを示した。

 算定基準が変更された場合は「(4月から来年3月末までの)期中でもきちんと対応する」といい、早ければ秋口にも見直す方針だ。古川元久経済財政担当相と会談後、記者団に語った。

 政府の有識者会議は現在、料金算定の根拠となる発電コストや原価のあり方を見直しており、2月をめどに新基準を提示する予定だ。新基準では、オール電化住宅の広告宣伝費や自治体への寄付金などが原価から除外され、原価は圧縮される方向。

 東電は今春、新基準をもとに家庭向け料金の値上げを申請、秋口にも引き上げたい考えだが、政府内では「家庭向けだけでなく企業向けにも新基準を適用すべき」(経産省関係者)との声が強まっていた。

 西沢社長は企業向けの平均17%の値上げを「(現時点では)変えるつもりはない」と話している。
(産経 2012/1/31 19時36分)

【家庭用・産業用】電力5社、最終赤字1兆円超 燃料費負担重く 12年3月期 東北2500億円、九州1500億円

 電力大手5社の2012年3月期の連結最終赤字が合計で1兆円を超える見通しだ。東北電力は27日、今期の最終赤字が過去最大の2500億円になると発表。九州電力も1500億円前後の赤字となるもよう。東京電力の福島第1原子力発電所事故の影響で原発の停止が長期化し、代替する火力発電で使う燃料費が急増している。赤字体質が定着すれば、電気料金引き上げにつながり、国内の産業空洞化や競争力低下を招く恐れがある。(日経 2012/1/28 2:00)

【家庭用・産業用】太陽光発電買い取り費用、電気代に月7〜45円上乗せ 電力10社

 東京電力など電力10社は24日、家庭の太陽光発電から余った電力を買い取る費用を電気料金に転嫁する制度に基づく、4月からの上乗せ額を発表した。標準家庭の上乗せ額は最も低い北海道電力で月7円、最も高い九州電力で月45円。月2〜21円だった今年度に比べ、普及拡大による負担増に伴って各社とも上乗せ額が膨らむ

 今年4月分から来年3月分までの電気料金に上乗せし、家庭や事業所など利用者が幅広く負担する。太陽光発電の余剰電力買い取り制度に基づいて各社が上乗せ額を算定し、同日、政府に申請した。

 太陽光パネルメーカーが盛んに販売競争を繰り広げているうえ、設備価格の下落も相まって太陽光発電の普及が進み、昨年1〜12月の各社の買い取り費用は1年前に比べ4〜6割ほど増えた。電力10社が昨年買い取った余剰電力の買い取り費用は959億円と前の年に比べ53%増え、電力量は約21億キロワット時と54%増えた。

 今年7月からは、風力発電や地熱発電、売電事業を目的にした太陽光発電などの再生可能エネルギーでつくった電気にも買い取り対象を広げた制度が始まる予定。電源ごとの買い取り価格や期間などは、有識者などで構成する「調達価格等算定委員会」で議論し、経済産業相が告示する。

 制度の詳細は、国会の同意を得て夏までに発足する委員会で詰める。経産省では制度設計時に導入10年後の負担増が年間4600億〜6300億円程度になると試算していた。再生可能エネルギーの普及促進を狙って買い取り対象を拡大するだけに、家庭や企業の負担がさらに重くなる可能性もある

(日経新聞 2012/1/24 19:31)

【家庭用・産業用】関電の経常赤字1000億円 4〜12月、原発停止で

 

 関西電力2011年4〜12月期は、連結経常損益が1000億円前後の赤字(前年同期は2162億円の黒字)になったもようだ。原子力発電所の長期停止で火力発電所の稼働を増やしており、燃料費負担がかさむ12年3月期通期では赤字幅がさらに広がる公算がある。年60円配当は維持する方針だが、原発再稼働が見通せないなかで厳しい環境が続く。

 4〜12月期の経常赤字は燃料費が高騰した08年4〜12月期(1076億円の赤字)以来。関電は原発再稼働時期が不透明として、通期の業績予想を「未定」としている。 4〜12月期の業績悪化の要因の一つが燃料費の増加。原発代替で火力発電の稼働率を上げた結果、4〜9月期の燃料費は前年同期比830億円増え、経常利益が8割近く減少した。原発11基のうち、9月末で7基が定期検査入りのため稼働を停止。10〜12月期はさらに3基が停止しており、燃料費の負担が一段と重くなっている。

 販売電力量も減少した。昨年夏に企業や家庭に前年同月比15%程度、今冬は10%以上の節電を要請。電機業界などが集積する関西の企業活動の低迷もあり、販売電力量は4〜11月で前年同期比約4%減っている。

 他の電力会社などからの電力購入が増え、火力発電の整備費や原発の防災に必要な投資コストもかさむ。東日本大震災後は資金調達の中心だった社債を発行できず、金融機関からの借入金利負担も重くなっている

 原発は現在動いている高浜3号機(福井県高浜町)も2月20日に定期検査入りする予定だ。「原発が再稼働しないと業績悪化は避けられない」(幹部)情勢が続く。(日経新聞 2012/1/24 2:06)

【家庭用】<東電>家庭用電気料金の値上げ「3年間」限定に

 東京電力と政府の原子力損害賠償支援機構は20日、3月末までに策定する東電福島第1原発事故の賠償と電力安定供給の両立を図る「総合特別事業計画」素案を固めた。政府から公的資金による1兆円規模の資本注入を受けて債務超過を回避する一方、リストラに加えて、電気料金値上げ原発の再稼働などで14年3月期に赤字脱却を目指す。焦点の家庭用電気料金の値上げについては、期間を「3年間」に限定し、利用者の理解を求める

 素案には政府が機構を通じて東電に1兆円規模の公的資本を注入し実質国有化することを明記。メガバンクなど取引先金融機関に融資残高維持とともに、福島原発の廃炉費用などで資金繰りが逼迫(ひっぱく)しないよう1兆円規模の追加融資を求める。

 家庭向け電気料金の値上げは今夏ごろの実施を想定。企業向けの電気料金の値上げ(17%)の半分程度に当たる8〜10%程度の値上げを3年間に限り行い、その後は値上げ前の水準に戻すことを約束し、家庭の理解を求める考えだ。家庭用電気料金変更の認可権を持つ枝野幸男経済産業相は値上げに慎重姿勢を崩していない。

 東電と機構は定期検査に伴い3月にはすべての原発が停止する柏崎刈羽原発(新潟県)の早期の再稼働方針も素案に盛り込むが、立地自治体の反発も強く、実現性は不透明だ。【宮島寛、永井大介】(毎日新聞 2012/1/21 2時30分配信)

【家庭用】今さらですが 家庭向けも値上げ!? 電気料金、カラクリは

◇諸経費、すべて原価に 電力会社「損」しない仕組み 値下げ傾向だったが米国、韓国の2倍以上

 電力会社から家庭に届く「電気ご使用量のお知らせ」。「節電」がキーワードとなった昨年はことさら金額が気になったが、福島第1原発事故によるエネルギー不足対策のため、東京電力は企業向け電気料金の17%の「値上げ」を表明。さらには一般家庭向けの値上げ申請も検討している。今さらですが、「電気料金」はどうやって決まるの?【江畑佳明】

 Q 一口に「電気料金」と言いますが、具体的には何に支払っているのですか。

 財団法人「電力中央研究所」上席研究員の服部徹さん 一般家庭の電気料金は、主に▽基本料金電力量料金燃料費調整額太陽光発電促進付加金−−という四つの金額を合わせたものです。

 まず「基本料金」は、後述のように契約電力の大きさなどによって決まります。次の「電力量料金」はその名の通り、使った電気の量に応じて支払うものですが、単価は、その家庭の使用量によって3段階に分かれています。東京電力では、第1段階の0〜120キロワット時は1キロワット時当たり17・87円▽第2段階の120〜300キロワット時は同22・86円▽第3段階の300キロワット時以上は同24・13円。たくさん使うほど割高となる設定です。

 「燃料費調整額」とは石油やガスなどの燃料価格の値動きが反映されるもの。「太陽光発電促進付加金」は、電力会社が一般家庭から太陽光発電の余った電気を買い取る費用の一部を、利用者全体で負担するものです。

 効率的なエネルギー対策の提言を行う「環境経営戦略総研」社長で「節電の達人」(朝日新書)の著書がある村井哲之さん これらは電力会社から送られてくる明細書に記されていますが、表記の無いものとして「電源開発促進税」という税金も料金に含まれ徴収されています。一般家庭でひと月110円ほど。文字通り原子力や地熱発電の研究などのための税金です。

  ■

 Q 日本には10の電力会社がありますが、会社によって電気料金の仕組みに違いはあるのですか。

 村井さん 基本料金の決め方が違います。北海道、東北、東京、中部、北陸、九州は「アンペア制」を採用しています。これは、その家庭に取り付けられたブレーカーの最大容量(単位はアンペア、以下A)によって決まる制度。例えば東京電力なら30A=月額819円▽40A=1092円▽50A=1365円。料金を節約するには、契約しているアンペア数が適正かどうかを確かめることが重要です。

 一方、関西、中国、四国、沖縄の各社は「最低料金制」を採用しています。関西電力では最初の15キロワット時までが320・25円で、これが基本料金に該当します。

 Q 会社や工場など大量の電気を消費するところはどうですか。

 エネルギー問題のシンクタンク、財団法人「日本エネルギー経済研究所」電力グループマネジャーの小笠原潤一さん 大口の顧客については、発電事業者を選べる「電力の自由化」が00年から始まっており、それに伴って電気料金も利用企業と電力会社との個別の契約で決まります。だから一概には言えないのです。

 Q 電気料金については「電力会社が絶対に損をしない仕組みになっている」と聞きましたが?

 村井さん 「総括原価方式」のことですね。これは電気事業法に基づいた仕組みで、発電所の建設コストや人件費などを「原価」とし、さらにそれに、原価に一定の「報酬率」をかけたものを上乗せして、そこから請求料金を算出するやり方です。つまり、さまざまな経費を原価に繰り入れ、利用者に転嫁できるので、基本的に赤字にはならない。例えば問題となっている原発も、たくさん造っても損はしないというわけです。

 ただ問題は、総括原価方式そのものというより、電力会社が原価を恣意(しい)的に操れる点にあります。昨年10月、政府の第三者委員会がまとめた報告書では「東京電力が過去10年間で原価を約6000億円過大に見積もっていた可能性がある」と指摘しています。

 服部さん 確かにそうした批判もありますが、そもそも電気料金の値上げには経済産業省の認可が必要です。何でもかんでも原価に盛り込み、電気料金に反映できるというわけではありません。

 実はこの20年ほど、一般家庭の電気料金は値下げの傾向にあります。94年度は家庭用が1キロワット時当たり24・81円でしたが、09年度には20・54円。電力の自由化が進められ、新規の発電事業者が市場に参入しました。その顧客は企業などですが、競争原理が働いて既存の電力会社もコスト削減を図ったためです。電力会社が経営努力を続けている側面があるのも事実です。

 個人向けの電気料金の値上げをする場合は、経産省の認可が必要です。日本では第2次オイルショック以降約30年間、認可が必要な値上げは一度も行われていません。

  ■

 Q 日本の電気料金は外国と比べて高い?

 小笠原さん 比較的高いと言えるでしょう。10年の家庭用の1キロワット時当たりの数字で比べると、日本(0・232ドル=国際エネルギー機関など調べ、以下同)より高いのはドイツ(0・325ドル)とイタリア(0・263ドル)くらいです。米国(0・116ドル)、韓国(0・083ドル)と比べると2倍以上です。00年ごろは世界一の高さでした。理由は土地、部品、人件費などのコスト高がベースにあるため。さらに日本は海に囲まれ外国との間に送電線を引けず、電気を安く輸入できない。電気は100%国産です。

 村井さん もう一つの大きな背景としては、一部で自由化されたとはいえ、いまだ各電力会社の地域独占という事情もあると思います。

 Q 今後、電気料金は上がっていくのでしょうか(西沢俊夫・東電社長は17日の会見で家庭向けについて「できるだけ早く値上げを申請したい」と述べた)。

 服部さん 原子力発電を停止している分、火力発電の稼働増加もあるし、再生エネルギーのコストはまだ高い。風力発電などにしても、送電施設が新たに必要になるなど、今後は設備投資が増加するでしょう。電力会社が経営努力をしても、「まだ下げられます」と楽観的に言える状況ではありません。

 Q 日本のエネルギーの将来は。

 小笠原さん 電力の自由化が進めば消費者の選択肢は増えます。(情報の少ない)お年寄りらにしわ寄せがいかないようなセーフティーネットも必要です。

 村井さん 戦後日本人は多くの電力を消費することで豊かさを手に入れた。資源小国が繁栄しようとすれば、被爆国でありながら原発を増やすしかなかった。今は埋蔵量の多いガスを利用する技術も進み、必ずしも原発依存の必要がなくなりました。これからは少ないエネルギーで、多くの幸福な生活を実現する方法の確立が求められています。(毎日新聞 2012年1月18日 東京夕刊)

【家庭用】経産省“燃料使用量変動分のみ値上げ”検討

 原発再稼働のメドが立たず、火力発電の燃料費の増加が電力会社の経営を圧迫していることから、経産省は、電気料金値上げの新しい仕組みを検討している。

 現在の電気料金を決める仕組みでは、原油や石炭など火力発電に使う燃料の単価の変動は「燃料費調整制度」によって毎月の料金に反映されている。しかし、燃料の使用量が増えた分を電気料金に反映するには申請が必要。電気料金の料金改定の申請は約2年に一度行われていて、人件費など全ての原価を見直す必要がある。

 経産省が検討中の新しい制度では、2年に一度の申請とは別に、原発が長期間停止した際などに火力燃料費が増加した場合、使用量の変動分だけを申請して値上げできるようになる。

 この案は、20日夕方に経産省で行われる有識者会議で検討される予定。(日本テレビ系(NNN) 2012/1/20 17時0分配信)

【家庭用】家庭用値上げ、最大10%案=東電国有化へ本格交渉―支援機構

 原子力損害賠償支援機構が、東京電力の家庭向け電気料金の値上げ幅を最大10%とする収益改善策を盛り込んだ総合特別事業計画の素案をまとめたことが20日、明らかになった。素案では、東電の実質国有化に向け、1兆円規模の公的資本注入や金融機関による同規模の追加融資、経営体制の刷新なども求めている。
 機構は既に三井住友銀行など3メガバンクや日本政策投資銀行など主要取引金融機関に素案を提示し、本格的な交渉に着手。総合特別計画を策定する3月末までに金融機関の合意を取り付けたい考え。
 東電は福島第1原発事故の処理や火力発電向け燃料費増加で財務体質が著しく悪化。債務超過に陥るのを回避するには、抜本的な損益の改善が不可欠となっている。このため、機構は東電を一時国有化して財務基盤を強化した上で、賠償や廃炉などを進める方針。(時事通信 2012/1/20 11時44分)

【産業用】東京電力、企業向け電気料金の値上げ率は特別高圧のモデルケースで18.1%

 東京電力は17日、企業向けとなる自由化部門の電気料金値上げについてその詳細を公表し、新電気料金は特別高圧の顧客で1kWhあたり2円58銭、高圧の顧客で1kWhあたり2円61銭の加算となることを明らかにした。

当該値上げ幅は、百貨店、大規模事務所などの特別高圧契約の顧客(契約電力:4,000kW、月間使用量:160万kWh)の場合で18.1%、中規模のスーパーなどの高圧契約の顧客(契約電力:150kW、月間使用量:33,000kWh)の場合で13.4%になるとしている(いずれも値上げ率はモデルケースで算出)。

新料金の適用は4月1日以降の予定(2012/1/17 16:28)

【家庭用・産業用】東京電力、来年4月から企業向け電力料金を値上げ・家庭用もできるだけ早期に値上げ申請

 東京電力は22日午前、記者会見を開催して来年4月から企業向けの自由化部門の電力料金の値上げを行うことを発表した。具体的な値上げはなどについては来年1月に改めて発表を行う見通し。

会見のなかで東京電力は、「福島第一原子力発電所の安定化維持や電力の安定供給に向けて取り組むために、徹底した合理化・効率化に取り組んでいるものの、当社をとりまく経営環境は非常に厳しく、今後とも引き続き、課題に対して安定的に取り組むためには、事業基盤の強化、収益構造の改善が不可欠」「具体的には、電力の安定供給のため、火力発電所の炊き増しや長期計画停止中の火力発電設備の運転再開など、供給力の維持・確保に努めた結果、燃料費負担が大幅に増加しており、近々、燃料調達に支障を及ぼし、電力の安定供給にも重大な支障をきたす恐れがあります」「こうした厳しい状況を踏まえ、自由化部門のお客様につきましては、さらなる徹底した合理化を大前提に、燃料費負担増に相当する部分について、来年4月以降、電力料金の値上げをお願いさせていただくことにいたしました」としている。

東京電力ではまた、一般家庭用の規制部門の電力料金についても、「政府の電気料金制度・運用の見直しに関わる有識者会議の議論動向などを踏まえてできるだけ早い時期に(値上げ)申請をさせていただきたいと思います」と述べた。(2011/12/22 12:55)